中国経済の回復が伝えられていますが、一方で国際海上運賃の急騰により赤信号が出ています。
コロナ禍が続く中、物品への西側諸国の需要は盛り返し、中国からの輸出需要が増えるなか、受け入れ国側港湾における輸入手続きが、新たな安全規制等により大幅に遅延し、国際海上輸送のキャパシティを逼迫しているのが原因です。
調査会社Sea Intelligenceによると、定時運航率が、昨年の同時期には80%に達していたのが、半分にも達していない状況だそうです。中国当局は、コンテナ数を増大させるとともに、海上交通市場への監視を高めると発表しましたが、問題解決は容易ではありません。
目次
EISの考察
- このような国際輸送コストの高騰により、グローバルレベルでバリューチェーンに変化がもたらされる/再考を促すきっかけとなる
- 国際物流、グローバル・サプライチェーンのデジタル化・見える化、管理の効率化が益々重要になる
- 製造過程の多くを中国に奪われた日本企業にとって、生産の国内回帰及び輸出産業への追い風になる可能性がある