各種レポートによると「現在のペースのままでは、米国市民に対してCOVID-19を制御するレベルのワクチン供給を達成するには10年近くかかる」と言われています。そうした中で、15億ドル(約1,560億円)もの評価額を得て1億6,700万ドル(約173億円)を調達したのがColorです。
彼らは今回の調達を得て、米国医薬界のラストマイル物流のためのインフラ作りを進めるとし、UBER等のマネジメントチームから人材を獲得しました。その詳細は明らかではありませんが、既存の物流システムに捉われず、新たな技術ドリブンのシステム開発を進めるようです。
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EISの考察
- コロナ禍は、ワクチン開発で大競争を巻き起こしたが、それにとどまらず、ワクチンの流通・物流に至る技術開発、ビジネス変換などのイノベーションを巻き起こしている
- 残念ながら、ここでもイノベーションを牽引しているベンチャーに日本企業はほとんど見られず、欧米とくに米国のスタートアップや企業が名を連ねている
- コロナ後の世界は、こうした未曽有の状況下で作り上げられたイノベーションをベースとして、新たなビジネスやサービスが展開していくものであり、今起こりつつあるイノベーションやパラダイムシフトを理解することは非常に重要である