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SXSW 2023から学ぶ、最先端ビジネストレンド3選 〜ジェネレーティブAI・核融合・細胞農業〜

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SXSW 2023は、2023年3月10日から3月19日にアメリカのテキサス州オースティンで開催された、世界最大級のクリエイティブ・カンファレンス&フェスティバルです。SXSW 2023から読み取る、今後確実にトレンドとなる3トピックをご紹介します。

目次

ジェネレーティブAIの台頭

「SXSW2023=ジェネレーティブAI」と言っても過言ではないほど注目が集まった領域。これは、2022年にChat GPT-3DALL-E 2が普及し、「ジェネレーティブAI元年」とも呼ばれるようになったことが大きな要因です。

SXSW2023のセッションでは、今話題のOpenAIの創業者 Greg Brockman氏も登壇。所有権などの倫理的な問題について言及。

例えば、AIによる似顔絵作成において、その似顔絵の所有権は誰に帰属するか。似顔絵の対象となる人物なのか、AIに指示を出した人なのか、はたまたAIモデルの開発者なのか。現行のガイドラインでは明確ではありません。今後、所有権や著作権などの法的ガイドラインは議論の争点となることは間違いないでしょう。

クリーンエネルギーの鍵は、核融合

クリーンエネルギーとして昨今注目を集める核融合。米国エネルギー省長官もSXSWのセッションで次世代のエネルギーとして紹介しています。化石燃料を必要とせずに大量のエネルギーを生成するために、クリーンエネルギーとして大いに期待されています。この技術は原子核を融合させてエネルギーを取り出すもの。核と聞くと懸念される放射能廃棄物も、低レベルの放射能しか発生させないために心配無用です。

期待が大きい核融合ですが、現時点ではまだ商業化されておらず、研究開発の段階です。バイデン大統領は10年以内の商業化を目指すなど、各国で開発競争が激化するでしょう。

食の未来を変えるイノベーション、細胞農業

世界の食糧需要に現行の食糧供給方法が追いつかないとされている中で、細胞農業が救世主とされています。細胞農業とは、実験室やバイオリアクターなど制御された環境で細胞を培養し、肉、乳製品、皮革、魚介類などの製品を生産する技術です。

2022年11月には、培養肉スタートアップのUPSIDE Foodsの製品に対するFDAの審査が開始され、FDAは培養肉が安全であるとの声明を発表したばかり。日本政府も培養食材についての研究班を設けるなど、確実に成長が見込める分野です。

鶏肉の細胞を培養して作った培養チキンは、見た目も実際の鶏肉と変わらない / photo credit: UPSIDE Foods

以下、EISの考察です

  • AIが人間の代替と恐れられてきたが、AI活用においては人間の関与が不可欠。AIに適切な指示を与え、AIが生成したアウトプットを最終成果物に繋げるスキルが求められる
  • つまり、ビジネスパーソンとしてのスキルが引き続き重要となり、スキルが高い人ほどAIをうまく活用して生産性を高められる。AI時代は、ビジネスパーソンの能力の差が一層顕著に現れる
  • 倫理的な問題に対する規制が厳しすぎると、技術の発展が妨げられる。特に日本は失敗を恐れる文化にあるため、規制が厳しいと怖気付いて参入できず、各国のAI競争に遅れてしまう
  • 核融合の商用化までは技術のブレークスルーが必要であり、各国が研究開発を続けている。冷戦時代の宇宙開発競争を彷彿とさせる状況であり、今後国家を挙げての投資が勝負の采配を決める
  • 細胞農業も核融合同様に研究開発が必要。核融合と比べると商用化に近く、Whole Foods Marketなどの大企業も商用化前からスタートアップへ早期投資。今後大企業から熱い視線が集まる注目の産業だ

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