100万回ダウンロードを記録、TikTokフォロワーも350万人を突破した新しいウェルネスアプリ:Breathwrk(ブレスワークと発音)をご存知でしょうか。アプリ名にもなっているブレスワークとは、意識的に呼吸をコントロールすることでメンタルや身体にセラピー効果をもたらす手法を指します。
このアプリでは、科学的根拠を持った100以上の呼吸法を、リラックス/体力作り/睡眠などユーザーそれぞれの目的に沿って提案してくれます。ヨガや瞑想とは違って呼吸だけにフォーカスしていることが特徴的で、吸う・吐く・止めるのタイミングをとてもシンプルに指示してくれるアプリです。
2019年10月に設立したばかりのBreathwrkですが、飛ぶ鳥を落とす勢いで新たなウェルネスであるブレスワークを世界中へ浸透させつつあります。例えば、2022年にはNBAのアクセラレータープログラム「NBA LAUNCHPAD」に選出、NBAと共同で呼吸プログラムを研究開発。さらに同年、Forbes 30 under 30*に同社のFounderであるMax Gomez氏が選出されています。
同社はアプリを飛び出し、昨年夏にロサンゼルスでスタジオを開くことに。スタジオを構えるVeniceは、アーティストやYuppieなどの若者が集まるトレンド最先端なエリアです。
Yuppieとは?
Young urban professionalsの略で、知的職業に就き都市圏で暮らす若者のことを指す
そして弊社ロサンゼルスチームも、この話題のウェルネスを体験してきました。ヨガや瞑想とは違い、身体のポージングよりも呼吸を重視。一つ一つのポージングの中で身体のどこに意識を向けて呼吸すべきかをインストラクターから丁寧に教わります。
例えば、指を使わずに意識だけで左鼻から息を吸って右鼻から息を吐く、といった呼吸法。他にも、自分の肋骨を手で掴み息が入って肺が膨らむ感覚を確かめながら呼吸を繰り返すなど、非常に多様な呼吸法を実践できました。
片腕ずつを上げるストレッチの中では上げた方の胸にだけ意識をして息を吸い込むように、とインストラクターから指示もあった
筆者自身も3年間ヨガをやっていますが、身体のポジショニングに重点を置くヨガとは違い、ブレスワークでは全ての意識を呼吸へと注ぎ込んでいる自分がいました。レッスン終了後は、頭がすっきりしてまるで生まれ変わったような感覚に。私たちが受講したレッスンはヨガベースでしたが、その他にもサウンドバスや冷水浴を用いたレッスンも行われています。
サウンドバス(楽器が奏でる音を使ったリラクゼーション)を取り入れたレッスンも実施
冷水浴で呼吸を整えるエクササイズも人気
ヨガや瞑想は女性が中心ですが、Breathwrk利用者は若干男性が多いとのこと。呼吸に伴う身体の微妙な変化だけに集中すればいいので、体の硬さが心配なヨガや無な状態を作り上げなければならない瞑想と比べ、シンプルさが人気の秘訣なようです。「呼吸」という人間誰もに共通している行為に特化した新たなウェルネスは、日本でも虜になる人が多く現れることでしょう。