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フランスで進むワクチン・パスポートの仕組み

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長い夏休みも終わり、新学年・新学期が始まる時期になりました。世界各地で相変わらずコロナ感染に歯止めがかかりませんが、フランスでは徹底したワクチン戦略を取っています。今回は、フランスが注力するワクチン・パスポートの仕組みについてご紹介します。

8月上旬より、18歳以上の成人に対して(9月末からは12歳以上に対象を拡大)、カフェ・レストラン、大型店舗(IKEAなど)、映画館、プール、サッカー等のイベント等への入場において、ワクチン接種証明書、すなわちワクチンパスポートの提示が義務化されました。これに違反すると、利用者側の個人には135ユーロ(約1万7千円)の罰金が、施設側の事業者・運営者には、業務停止命令や懲役1年及び9,000ユーロ(約120万円)の罰金が科されるため厳格に運用されています。

ワクチンパスポートは紙でも発行されますが、特筆すべきはデジタル版の使い易さです。スマホにダウンロードしたTous Anti Covidというアプリから、ワクチンパスポートを開くことができます。欧州域内の行き来や域内他国でのレストランやイベント入場にも使えるようです。

筆者のワクチンパスポート

施設やイベント会場の前に、このようなパス・コントロールが設けられている

入り口やこのような特設テントで、運営者側のスマホや専用端末を使って、QRコードを読み取るという仕組みです。QRコードが本人のものかを確認するために、「IDを見せて下さい」「生年月日を言って下さい」といった本人確認がされることもあります。ワクチンパスポートが発行されるためには、ファイザーやモデルナ、アストラゼネカであれば2回、ジョンソン&ジョンソンであれば1回のワクチンを接種した後に、1週間以上経っていることが必要です。

また、ワクチンパスポートを持っていない人は、72時間以内に受けたPCR検査又は抗原検査の陰性証明が必要です。こちらも、先ほどのアプリ内にQRコードを取り込めるので、上記と同じ手順で使われます。つまり、ワクチンパスポートを持っていないと、ほとんど社会的な活動をできないか、又はあの鼻腔にコヨリのようなものを突っ込む検査をひたすら受け続けなければならないのです。さらには近日中に、これまで無料だった検査が有料化されるというニュースもあり、ますますワクチンを受けていないと何もできない状況になりそうです。

このような徹底した政策により、フランスでは12歳以上の人口のワクチン接種率が76%(2021年9月1日現在)まで上がってきました。そのせいか感染者数はピークアウトし、入院患者数や死者数も想定範囲内にとどまっているようです。しかし、それ以上の効果はこうした明確な制度を徹底することで、コロナで中断・制限してきた様々なビジネスやイベントがほぼ通常に近い形に戻っていることです。レストランでお酒を飲むなとか、不要不急の外出や移動はやめろといった中途半端で意味不明な施策と比べて、明確さも実効果も大きな差があることを認めざるを得ません。

このモデルは、まず欧州各国で徹底されることとなり、米国の各州でも取り入られることでしょう。個人的には、日本も一日も早くフランスモデルを取り込むべきと考えますが、いかがでしょうか?

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