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スワイプブームが下火に?ハイパーローカライズされた出逢いに注目

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TinderBumbleといった人気の出会い系アプリが登場して、はや10年。出会い系アプリは主にスワイプ方式で、相手の写真を中心としたプロフィールを見て、気に入ったかどうかで左右にスワイプします。相手も右にスワイプしていればマッチングし、アプリ内のメッセージを通じてやり取りを始めることができます。オンラインデートは今や世界中で出会いのスタンダードとなり人気を博した一方で、多くのユーザーにとってポジティブとネガティブな経験が混在することもあり、ユーザーは地元コミュニティーの中でより確かな関係を求めています。

目次

スワイプブームが下火になっていると考えられる要因

  • 非効率 – スワイプが登場した当初は、マッチング効率の良さが話題になった。しかし、今となっては、アプリに登録している人数が膨大なため、気に入った人に出会うために多くのプロフィールをスワイプするのに多くの時間と労力を費やさなければならない
  • 有料化 – かつては無料で毎日無制限にスワイプすることができた。現在、無料版には、スワイプ数の制限、不利なアルゴリズム、広告、偽アカウントといった多くの制限がある。より多くのスワイプや他のプロフィールの前に表示される「ブースト」を得るために、月額9.99ドルから39.99ドルまでのプレミアムパッケージを購入することを強制される
  • デート疲れ – スワイプ、メッセージ、デートの手配、失敗したデートなど、人々は浅く進展のないデートアプリに消極的になっている
  • 相性や人物像の判断が難しい – プロフィールに用意されているのは、写真数枚と短い自己紹介と非常にシンプルなもの。そのため、人々は主に外見でスワイプし、相手が実際にどんな人なのかを判断するのは難しい
  • 意思決定の麻痺と選択のパラドックス – 誰にメッセージを送るか、誰と会うか、そしてデートした後でも、アプリには常に多くの選択肢があるため、結局のところ誰と一緒にいても満足しない

ハイパーローカライズされたアプリの例

Date Me Docs

Twitterの投稿に対して、コメント欄に大量のGoogle Docsが共有されて話題になったDate Me Docsは、ワード文書をベースにしたプロフィールだ。書式は自由なので、アプリのような窮屈なテンプレートとは異なり、何を書くべきかというルールはなく、自分を自由に表現することができるということで人気を呼んだ。新しい出会いのためのアンチアプリ的な選択肢と言えるだろう。

実際にオンラインに公開されている、Date Me Docsの例

City Dating App

City Dating Appは、地元の出会いにフォーカスしている。地元の出会いを簡単にするために、このプラットフォームのAIは、地元の本物のシングルのみがサインアップできるようにする。多忙な独身者はスケジュールを設定し、スケジュールの互換性に基づいてマッチングすることができる。ユーザーは、自宅や勤務地といった特定の距離でマッチングするのではなく、市内の地域を指定してマッチングができるのが新しい。

TikTokやInstagramなどのソーシャルメディア

Z世代は出会い系アプリを捨て、代わりにTikTokとInstagramで、仲良くなれそうな人にメッセージを送って直接出逢いに繋げている。また、「#dateme」「#someonedateme」などのハッシュタグも人気で、何百万回と閲覧されている。TikTokのプラットフォームは、あなたの個性を多面的に見せることを奨励し、出会い系アプリで遭遇するよりも信憑性がある。

TikTok上には、#dateme というタグだけで3億3,590万回もの再生がある

出会い系以外のサービスでも見られる、ハイパーローカリゼーション

OneRoof

集合住宅向けのソーシャルネットワークとして拡大しているOneRoof。郵便番号や近隣地域をベースにコミュニティを組織するNextdoorとは異なり、OneRoofは大規模な集合住宅内での会合に焦点を当て、近隣住民がより小規模で緊密なサークルでお互いを知ることができるようになっている。

Dyne App 

地元のレストランを一緒に探すことで、人々の繋がりをサポートするカナダ発のアプリ。地元のレストランで割引を受けながら、食事会、賞品を獲得するためのクイズや探索ゲーム、ミートアップスケジューリングなどを開催している。

Peanut

妊娠、思春期といった育児問題、更年期など、母親として訪れるステージや周辺環境に応じてマッチングし、母親ならではの悩みを共有できる友人と地域単位で出会えるアプリ。子供同士を遊ばせるプレイデートを通じて、ママ友ができるようなコミュニティも盛んで、悩みやトピックごとに専門家がアドバイスもしてくれる。

以下、EISの考察です

  • 出会い系に限らず、世界がグローバル化する中で、相手との共通点や繋がりを見つけやすいということからも人々はよりローカルな出会いを求めている
  • 同じ趣味の人が集まるイベントを開催するなど、地域密着型のサービスを提供する機会が増えている
  • ユーザーは、外見やステータスだけでなく、自分を表現し、真に理解される方法を求めている

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