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スーパーボウル2022から垣間見えた、注目の消費トレンド

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去る2月13日、EISが拠点を置くロサンゼルスの地元フットボールチームである、ロサンゼルス・ラムズがスーパーボウルで逆転勝利、22年ぶりに頂点に君臨しました。スーパーボウルとはアメリカンフットボールの最高峰NFLの優勝を決定する、毎年2月に開催されるアメリカ最大のスポーツイベントのことです。Super Bowl Sundayとも呼ばれ、毎年家族や友人とBBQパーティー等をしながら試合を観戦する、アメリカでは国民的行事になっています

試合そのものはもちろん、名だたるスターがステージを盛り上げるハーフタイムショーとゲームの合間に特別公開されるCMを毎年楽しみにしている人がとても多いのです。なんと視聴率は平均して40%以上を誇り、去年の平均CM広告料は30秒で6億円強という驚きのデータもあります。企業はこのスーパーボウルの30秒〜1分のCMに社運を賭けると言っても過言でないほど、そうそうたるキャストにクリエイティブ陣を揃えてCM制作に挑んでいます。

今年の視聴者数は1億20万人と、世界中が注目するスーパーボウルで放映された話題のCMを、本日はEISの目線でピックアップ&解説していきます。

目次

暗号資産企業が​​スーパーボウル広告を席巻

今年はスーパーボウル開幕前から、史上初めて暗号資産企業がCMの広告主になるという報道が相次ぎました。実際に広告を出したのはCoinbase, Crypto.com, FTXの3社で、視聴者の注目と信頼を勝ち取るために競い合うこれらの暗号資産企業の様子から、スーパーボウルは別名「Crypto Bowl」と呼ばれるほど話題になっています。

中でも話題になったのが、DVDのロゴが跳ねるのを彷彿とさせるカラフルなQRコードが1分間テレビ画面をバウンスしているだけという大胆な広告を、約16億円かけて放映したCoinbase。CMが放映するや否やアプリが一時クラッシュするほどアクセスが集中し、AppleのApp Storeではランキングが186位から2位へと急上昇するほどの反響があったそうです。現在Coinbaseでは、新規登録者に15ドル分のビットコインをプレゼントするというキャンペーンを合わせて実施しています。

コインベースの最高製品責任者Surojit Chatterjee氏はTwitterにランディングページへのアクセスが1分間で2000万件を超え、これまでのベンチマークの6倍となるエンゲージメントを得たと書き込んだ

また、スーパーボウル来場者には、試合観戦のセクション・列・座席が記載されたNFTチケットが「デジタル記念品」としてタダで配布されており、スポーツ界のみならず暗号資産にまつわるトレンドはますます加速すると言えるでしょう。

そのほかの暗号資産CMは下記からご覧ください

主要広告主の自動車メーカーは、新型EVを次々と披露

毎年スーパーボウルの広告の要となる自動車広告。今年は7社が広告を出し、Toyota以外の6社が電気自動車を前面に押し出したCMを放映しました。しかし、放送された車のほとんどが予約待ち、または半導体不足とグローバル・サプライチェーン問題の影響で納車が大幅に遅れています。2021年、カリフォルニア州で最も売れたSUVはTesla Model Yだったというニュースもあり、EV乗り換えへの関心はますます高くなっていると言えるでしょう。

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中でも、オースティン・パワーズのキャストが出演したジェネラル・モーターズのCMはあらゆるメディアでベストCMとして取り上げられています。マイク・マイヤーズ演じる世界征服を企む悪の組織の親分であるDr.イーブルが、電気自動車で世界を征服しようとする姿を描いた広告を展開しています。CMではテールパイプ排出量やカーボンフットプリントといった気候変動に関する専門用語が使われ、2025年までに30車種のEVをラインナップするとしています。

また、家庭用スマート電気自動車充電機を販売するスタートアップのWallboxも、スーパーボウルで大勝負に出たと話題になりました。

そのほかのEV関連CMは下記からご覧ください

消費動向を牽引するデジタルネイティブを狙った広告

売上を伸ばすために、Z世代とミレニアル世代といったデジタルネイティブ視聴者の心を掴むことは欠かせません。ミレニアル世代の55%とZ世代の半数が、スーパーボウルのコマーシャルが試合後の購買決定に影響を与えたと回答しており、今回のスーパーボウルでもユーモア溢れるものからパーパス・ドリブンなCMまでバラエティに富んでいました。

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Bud Light Next
健康意識の高い若年層のソーバー・キュリアスの動きも注目ですが、ハードセルツァーの次はこれ!と話題になっているのが、炭水化物0g+ローカロリーを実現した新世代ビールBud Light Next。クリエイティブはいかにもZ世代を意識した作りに仕上がっています。

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Google Pixel 6
「歴史的に、カメラ技術は肌の色を正確に表現してこなかった」と課題提起し、CMでは、ダークトーンの肌色を持つ人たちが古い写真を見せながら、彼らの不満を感じた写真にまつわるエピソードを紹介しています。Pixel 6はダークトーンの肌色も忠実に再現でき、多様性を考慮したインクルーシブなデザインがデジタルネイティブ世代の共感を呼んでいます。

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Salesforce
多くのテック企業がメタバースへ投資し、Zoomなど我々の生活がオンラインへどんどんとシフトしていく中、「メタバースや火星に目を向けている人もいますが、現実社会に留まり自分たちの世界・地球を取り戻しましょう。」と俳優のマシュー・マコノヒーが呼びかけています。このCMは、より公平で平等かつサスティナブルな未来を築こうという、グローバルキャンペーン「#TeamEarth」の一環として放映されました。

今年は70近くの企業がスーパーボウルのCM放映権を獲得し、スタートアップやRakutenといった初参加企業も目立ちました。その他のCMはこちらからご覧いただけるので、興味のある方は是非チェックしてみてください。

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