米国ではポッドキャスト市場が急速に拡大しています。音声コンテンツから生まれるビジネスチャンスを早期に獲得するために、Spotify、Apple、Amazon、Twitterなどの大手プレーヤーが次々とポッドキャストのリーディング企業を買収。2021年は音声コンテンツに関するサービス拡充と広告収入増大への注目が集まっています。
目次
音声コンテンツ人気の高まり
米国ポッドキャスト市場の特筆すべきポイントは以下の通りです。
- Google、Spotify、Apple、Amazon、Twitterがポッドキャスト市場に参入。Facebookの取り組みは未発表
~Googleは2018年6月にGoogle Podcastを開始。Spotifyは2019年2月にAnchor and Gimlet及びAnchorを買収。Appleは2020年9月にScout FMを買収。今月、AmazonはWondery、TwitterはBreakerの買収を発表 - 急増するリスナー数と広告収入
~2020年、米国での月間ポッドキャスト・リスナーは億人以上を超え、ポッドキャスト配信企業の広告収入は11億ドルを達した - 様々なジャンルのコンテンツと高いリスナー・エンゲージメント
~ニュース、起業家のストーリー、コメディ、サスペンス、教育、ゲームに関するものまで様々なジャンルのコンテンツが配信され、1週間あたりのポッドキャストを聞く時間は、3~5時間が25%、5~10時間が16%、10時間以上が17%と多くのリスナーがかなり長い時間聞いている
EISの考察
- スマートホーム・デバイスや車中でのスマートスピーカーの普及に伴い、音声コンテンツの重要性は今まで以上に高まっている
- 特にコロナ禍でのワークスタイルや時間の使い方の変化により、家事、散歩、エクササイズ中におけるコンテンツとしての人気が高まり、様々な領域における専門家による有益コンテンツが充足されていく
- また、既存メディアにはない機能を提供する新たな音声メディアの登場(例: 2020年4月にサービスを開始したClubhouse app)により、更に幅広いジェネレーションの獲得が進む
- その結果、リスナー数と広告収入の双方の面において、音声コンテンツ市場は急拡大することが予想される