2015年に米国ボストン市で設立されたTIVEがシリーズA資金調達で1200万ドルを獲得。
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投資家の注目が集まるスタートアップ「TIVE」
TIVEは、全物流過程における商品状態をリアルタイムで追跡する高性能デバイスとステータスの可視化を実現するソフトウェアプラットフォームを提供するスタートアップ。
新たに発表した安全性が高く5G対応の使い捨てトラッカーとコロナ禍での新規顧客獲得および売上増大により、20兆ドル規模の輸送産業に変革をもたらすイノベーターとして、投資家から大きな注目を集めています。
TIVEの事業特性
- リアルタイム可視化ソフトウェアと高性能トラッキングデバイスによる競争優位性
5G対応で安全性の高い非リチウム電池を使用し、位置情報に加えて温度・衝撃・光度・湿度をリアルタイムで感知する使い捨てトラッカーと、全輸送過程における商品状態を確認できるソフトウェアプラットフォームの提供 - 鮮度保持が課題となるフルーツ輸送で培った実績
苺の輸送中にリーファーコンテナ内の温度が0℃から11℃に上昇していることをドライバーがリアルタイムで把握し対応することを実現するなど、生鮮品輸送における実績が豊富 - コロナ禍でのEC市場拡大とワクチン輸送トラッキングのニーズがもたらすビジネスチャンス
コロナ禍でのEC市場拡大に伴い2020年度の年間売上高は570%増。ファイザーが開発したワクチンはマイナス70℃での管理を必要とし、その輸送を担当する大手物流会社2社がTIVEのソリューションをテスト中
EISの考察
- 物流・商流のグローバル化が進む中、クロスボーダー取引における生産工程から一貫したモノの見える化の必要性はこれまでになく高まっている
- コロナ禍でのEC市場拡大とワクチンのトラッキングニーズは、コスト面で課題があったトラッキングデバイス事業にとって最大のチャンスであり、この上ないタイミング
- 今後は、投資家のバックアップを得る先進スタートアップと既存大手企業の間での競争が激化すると同時に、M&Aが活発化していく